Project Details
Description
これまでに特殊環境に適応する植物の形態学的および解剖学的変化に関して局所的な地域の比較から議論を行ってきた。しかし近年、南北に長い国内において広く地理的クラインが認められ、地理的に異なる場所においてはこれまでの局所的な形態学的および解剖学的適応様式が必ずしも当てはまらない場合が指摘されている。このように地理的に異なる場所においては環境要素も地域間で異なるために、これまでの局所的な結果に一般性を求めることが難しい場合がある。そこで本研究では、これまでの高知県の西南地域で明らかとなった特殊環境適応の際のネズミモチの気孔サイズの変化に関して、その変化の一般性を明らかにするために、これまでとは地理的に異なる関東平野においてネズミモチを神奈川県平塚市および横須賀市からそれぞれ30個体ずつを用いて研究を行った。 その結果、解剖学的解析より気孔のサイズの変化が高知県の西南地域と関東平野といった地理的に異なるにもかかわらず特殊環境に適応する際は同様の変化を示すことが明らかとなった。そのために地理的クラインを考慮したとしても、特殊環境適応の際の気孔のサイズの変化はネズミモチにおいて一般性が成立すると考えられ、国内の広い地域に分布するネズミモチは乾燥ストレスに対して気孔サイズを減少させて過度な蒸散を回避することで適応することが可能であることが示された。また本研究の結果は、数ある特殊環境において乾燥ストレスが選択圧として作用する場合は同様の変化をすることを示唆した。
| Status | Active |
|---|---|
| Effective start/end date | 1/04/21 → … |
Funding
- 日本学術振興会: ¥4,160,000.00