Project Details
Description
「暑い」「寒い」などの快適性である人体温熱快適性の評価において、姿勢が異なることによる影響を考慮するための被験者実験を行った。被験者実験では、右腕を上げた姿勢を維持したときの右手指先の皮膚温と、下げたほうの左手の指先の皮膚温に差異が生じることが確認され、その差は被験者によって1.3 ℃~3.4 ℃であった。これは姿勢の影響により血流が変化し、ひいては皮膚温が変化しうることを示している。この影響を数値モデルにより予測可能とするため、深部-皮膚を1次元の血管とみなし、血液に作用する全駆動力を考慮することで、従来モデルの温熱信号によって定まる血流量が重力の影響を受けるよう定式化した。具体的には、姿勢の変化によって重力の作用する方向が変化することを考慮し、通常時の姿勢である「標準姿勢」とそこからの変化量である「姿勢角度」という概念を導入し、重力が血流の駆動力へ作用するよう従来モデルを改良した。改良した人体熱モデルを用いたシミュレーションの結果は、被験者実験の結果とよく一致した。また本モデルを用いて温熱環境評価指標である標準新有効温度SET*を算出したところ、両手を上げた条件では上腕でSET*が0.24 ℃低下することが確認された。仰臥位では、足で皮膚温が0.54 ℃の低下、SET*は頭部で0.68 ℃、足で0.46 ℃の上昇が確認された。これは、姿勢による影響が温熱快適性にも影響することを示唆している。
| Status | Active |
|---|---|
| Effective start/end date | 1/04/21 → … |
Funding
- 日本学術振興会: ¥2,730,000.00