プロジェクトの詳細
内容の説明
原子核の基底状態と大きく違う構造を持つアイソマー状態は,原子核物理学として大いに興味深い研究対象であるだけでなく,いくつかの核種では宇宙物理学 ( 特に元素合成問題 ) の観点からもその重要性が指摘されている。本研究では,12Beのアイソマー状態について,中性子ハロー構造を持つ可能性を含めてその核半径・核子密度分布測定からその核構造の解明を目標としている。 本研究の当該年度では,理研RIビームファクトリー加速器の不調により新規開発検出器の性能テストが実行できず,研究計画を練り直したが,2023年度も依然として加速器の不調が続いたため,このテストはさらに延期せざるを得ない状況となった。一方で,量子医科学研究所HIMAC加速器施設における実験計画も,研究所都合でビームタイムが大幅に縮小され,思うように実験が進められない状況に追い込まれていた。それでも,研究計画のうち進められる部分をできるだけ進めるべく,研究計画の随時調整を行いながら,すでにデータを持っている16Nアイソマー状態についての解析を進めた。 そして,2023年度はHIMAC施設において利用可能な僅かなビームタイムを利用して,12Beのアイソマー比測定実験を行うことができた。その結果,以前測定に成功していた18O 1次ビームから生成した12Beのアイソマー比に比べて,十分に大きなアイソマー比を13C 1次ビームからの生成で達成することに成功した。この結果を用いることで,アイソマー状態・基底状態を十分分離して核半径を実験により調べることができることになり,その成果が期待される。
| ステータス | アクティブ |
|---|---|
| 有効開始/終了日 | 1/04/22 → … |
資金調達
- 日本学術振興会: ¥16,510,000