プロジェクトの詳細
内容の説明
本研究代表者が特許出願した陰極表面を下向きにする装置の製作,並びに,実験を行った。この実験は以前の実験結果からドロップレットが原因と考えられる母材表面の盛り上がりが真空アーク陰極点の移動の妨げになっているという知見が得られていることから,ドロップレットをなくすことにより,陰極点の移動現象を確かめるものであった。結果として,陰極表面を下向きにすることで,ドロップレットの再付着を防止することに成功し,陰極点の逆行運動の直進性が向上することが分かった。 さらに,陰極点の移動制御手法の開発に向け,インバータの製作や実験を行った。本実験は,横磁界印加時の陰極点の移動方向は単一のため範囲が狭く,広範囲処理ができない。そこで,インバータを用いて,交番磁界を生成し,移動の範囲を広げることを試みた。結果として,交番磁界を印加することで,陰極点は単一方向だけでなく,往復することが可能になった。また,交番磁界の周波数を増加させることで,往復距離は短くなった。 また,バンドパスフィルタを用いて,金属母材が蒸発し電離することで発生したイオンの移動を観測した。この実験では,陰極点の逆行運動の要因は,金属母材のイオンの先行が逆行運動の要因であると考え,金属母材のイオンを観測することによってイオンが逆行運動の要因となるかを確かめた。結果として,金属母材のイオンが逆行方向へ先行し,その後,陰極点が移動することが分かった。 実験計画にはなかったが,電磁熱流体シミュレーションを用いて,2つの陰極点の移動がお互いに及ぼす電磁力と圧力勾配による力との相互作用の解明を試みた。結果として,他方の陰極点を考慮した場合,陰極点が反発して移動した。しかし,他方の陰極点からの磁束密度と同じ大きさの外部横磁界を印加した解析では,陰極点は移動しなかった。したがって,陰極点の移動には圧力勾配による力が寄与していることが分かった。
| ステータス | アクティブ |
|---|---|
| 有効開始/終了日 | 1/04/18 → … |
資金調達
- 日本学術振興会: ¥4,420,000
フィンガープリント
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