プロジェクトの詳細
内容の説明
自然災害起因の産業事故はNatechと呼ばれ、近年その重要性が認識されつつある。しかし、産業施設で使用される機械設備類は破損モードに関するデータが少なく、また破損モードと維持機能とを対応づけた損傷状態が定義できていないため適切なNatechリスク評価が難しい。本研究では地震時の鋼製配管系を対象とし、機能評価に基づくNatechリスク評価の実現を目的としている。3ヶ年で破損モード取得のための試験、弾塑性有限要素法(FEM)解析の実施、損傷度評価指標の提案を行う計画である。 1年目である令和4年度には、配管系の中で地震時に変形が集中しやすいエルボ配管、ティ配管に対する静的載荷試験(配管要素試験)を実施し、破損モードを調査した。配管要素試験では50Asch40(外径:60.5 mm、肉厚:3.9 mm)の炭素鋼配管の試験体を使用し、大きな弾塑性領域の繰り返し載荷試験と、地盤等の移動により一方向の大きな変位が加わることを想定した単調載荷試験を実施した。単調載荷試験の結果、配管口径の閉塞が一方向変位に対する破損モードになりうることが確認された。繰り返し載荷試験の結果からは、エルボ配管では脇部軸方向の疲労き裂、ティ配管では分岐管部分での座屈またはき裂が破損モードとして確認された。 配管要素試験と並行し試験体の弾塑性FEM解析モデルを作成し、試験装置との取り合い部分の強度評価を行い試験体設計に反映した。また、配管要素試験の事前解析を行うとともに、配管系の機能を配管口径の変形程度(閉塞率)で評価することを想定し、解析結果から閉塞率を算出するプログラムを作成した。 また、2年目以降に実施する振動荷重下における配管系の破損モード取得に向け、加振試験に使用する装置の性能確認、試験体の基本形状検討を実施した。 これらの検討と並行し、既往文献の調査を行い配管系の損傷状態の定義に関する知見を収集した。
| ステータス | アクティブ |
|---|---|
| 有効開始/終了日 | 1/04/22 → … |
資金調達
- 日本学術振興会: ¥16,770,000