プロジェクトの詳細
内容の説明
カリウム-フラーレン(K-C_)プラズマによる薄膜形成実験を行った結果、K内包フラーレン@C_を含む薄膜の形成に成功した。しかし、C_に対するK@C_生成率が最大で30%(平均10%以下)であるため、プラズマ効果と内包化機構の関係解明が困難であった。以上の結果を踏まえた上で、イオン直径がカリウムよりも小さいナトリウムを用いてNa-C_プラズマを生成して成膜実験を行った。結果は、以下の通りである。 (1)Na-C_プラズマによる成膜実験と組成分析の結果、Na内包フラーレンに相当するNa-C_複合物質(Na(@)C_)が検出された。更に、C_に対する平均生成率は30〜50%に達し、基板のある領域における生成率は、最大200%以上に達する結果が得られた。 (2)成膜基板に印加するバイアス電圧を変化させた場合のNa(@) C_平均生成率に関しては、正バイアスのある値で最大値を示すことが判明した。 (3)薄膜の組成・構造に対するプラズマ効果を明確にする手段として、高分解能電子顕微鏡による直接観察を行った。ナノスケールでの詳細な観察を行った結果、中心に黒点を持つC_分子が数多く観察されており、黒点直径がNa^+イオン直径に一致することから、NaがC_に内包したものであることを直接的に検証することができた。 以上の結果から、フラーレンプラズマによるNa@C_を主とした複合物質の大量生成とその薄膜化に成功した。このことは、物質の組成・構造分析を専門とする研究者に対しての試料提供を可能にしたのみならず、フラーレンをベースとした半導体素子などの新機能性デバイス薄膜の形成に大いに貢献できると考えている。
| ステータス | アクティブ |
|---|---|
| 有効開始/終了日 | 1/01/97 → … |
資金調達
- 日本学術振興会: ¥27,400,000
フィンガープリント
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